微細高精度加工を行う上で気を付けている事のひとつが環境温度です。
工場内温度に影響を与える大きな媒体としてエアコンがあります。
仮に室温の設定温度を23度としても、
そのままでは工場内全体を一定温度に保つことはできません。
実際にマシニングセンタ-(以下MC)の
床面付近とコラム付近の温度比較を行ってみると、
4~5℃の差が生じます。
差が大きい時はMCのコラムに「伸び」が発生します。
これにより、切削加工中にZ方向の変異が起こり切削面に段差が出来たり、
同一面高さになる部分に誤差が生じます。
弊社では空気を循環させ24時間上下一定の温度管理を行ない
精度を安定させております。
次に切削油の温度管理です。
MC内の切削油と、
補充切削油の温度を同じにする事が重要です。
MCの切削油排出口は主軸の両サイドにある為、
異なる温度の切削油を補充してしまうと
熱変異により精度誤差が生じる原因になるため注意が必要です。
そしてMC自体の温度については長時間の加工による主軸の発熱(Z軸)、
ボールネジ、案内面(XY軸)の発熱が問題となります。
そこで、弊社では発熱による伸びを抑える(軸心冷却)ことのできる
高精度MCを導入して高精度加工、高精度微細加工を実現しております。
担当:M(MC)