射出成型で起こる問題で「ひけ」と言う現象が有ります。
プラスチックを溶かし、
型に流し込んで冷えて固まる工程の中で、
プラスチックが収縮する事により「ひけ」は発生します。
外観や内装部に「ひけ」があるのは、
当然、問題ですが、
機構部品でも「ひけ」が影響して変形や歪みが発生してしまい、
ピッチ寸法が出ない場合が有ります。
成形条件を調整して「ひけ」を直す事が出来れば問題が無いのですが、
成形品の形状によっては、
成形条件だけでは対応出来ない場合が有ります。
「ひけ」は初期の製品設計、金型設計の段階で十分に検討を行えば回避出来ます。
均等な肉厚では無く、厚みに大きく差がある製品は特に要注意です。
弊社では金型設計時に「ひけ」が発生しそうな厚肉部分を割り出し、
成形品が均肉になるように「肉抜き」の処理を行います。
成形品に形状変更を行う事になる為、
お客様に問い合わせを行い了承を得ます。
外観に関係するので「肉抜き」が出来ない場合も有ります、
そのような場合でも他の位置からの「肉抜き」を考え、
提案を行っております。
想定される問題個所の事前回避提案を行い、
試作型で重要な日程の遅延を起こさず、
安定した品質の成形品を提供出来る様に日々努力しています。