金型設計では、
常にさまざまな注意点を考慮しながら作業を行わなければなりません。
成形品の寸法精度を満足しつつ、
成形時に発生する様々な問題を回避するための対策が必要です。
開発、試作案件での、
試作型に求められる部分はおもに下記の3点になります。
①納期短縮 (開発期間短縮)、
②コストダウン(開発費削減)、
③部品の問題点を洗い出すために必要な高い精度 (開発初期の問題点解決)
試作型のメリットである①、③を実現するには、
ちょっとした判断ミスが後々大きな問題となってしまうため
細かい注意が必要となります。
注意点の一つに、ガス抜き対策があります。
一般的に、ショートショット、ガス焼けを
回避するためにエアベントを設置する、
ガスが溜まりそうな場所にEPを配置する等の方法があります。
特に注意しなければならないのは、
細リブ、ボスの先端部分のガス抜きです。
先日ある問題が起こりました。
金型の部品点数が増える事を避けるため、
リブの先端にEPを設置しただけの型設計を行い、
ガスが抜けずにリブがショートしてしまいました。
急遽,リブの部分を入れ子構造に変更、
しっかりとガスが抜ける状態にして問題を解決しましたが、
修正を行った手間を考えると、
入れ子にしておけばよかったと反省しております。
今回の経験を活かし、
ガス抜き対策を含む様々な注意点を
今まで以上に確実に行い、
常にお客様に満足していただける製品を目指してまいります。
担当:M(型設計)