■ 精密加工と微細加工の共通点
- 加工時のクランプと位置決めをしっかり行うこと
- 加工に必要な工具・機械設備の精度管理
- 加工品を検査するための測定器の校正
- 精度を確保できる最適な加工条件
- 加工時の問題点を的確に判断できる経験と想像力を兼ね備えた技術者
- 工場内・機械の温度管理、振動対策等の環境管理
■ 精密加工と微細加工の相違点
微細加工で一番問題となる部分は加工の状況が肉眼で確認できないところです。
加工している部分や形状が微小サイズであり、切削音や切粉の出方から切削負荷を判断することもできません。同様に加工途中に工具に折損が起きても、工具の形状も極小サイズのために状況の把握が困難です。
更に極小部品となると寸法許容誤差が限りなく0に近くなってしまい、数ミクロンの誤差が品物の出来に大きく影響してきます。当然手に持っての仕上げ作業や工程内での測定もできないため、加工が完了するまで品物の出来不出来が分かりません。
つまり、加工状況が可視化できる精密加工よりもさらに技術者の経験と想像力が大きく問われることになり、それらを実現させる機械の精度、温度管理もさらにシビアなものとなるところが相違点といえるでしょう。